2009年10月29日

遠藤周作「沈黙」。

芥川龍之介の「神神の微笑」という短編に、
日本にはキリスト教が浸透しない、
浸透したと思っても、いつのまにかカタチが変わっていく、
という趣旨のことが書かれている。
その後、芥川龍之介の短編に関する解説を読んだら、
遠藤周作の「沈黙」にも、同じようなことが書かれている
ということなので、こちらも読んでみた。

「沈黙」は、江戸時代のキリスト教弾圧の中、
日本で布教活動をしていた司祭ロドリゴが棄教してしまう話だが
その中で、なるほど、日本でキリスト教は根付かないと書かれている。
日本は「沼地」のようだと書かれている。
どんな苗も、その沼地に植えられれば根が腐りはじめる。
キリスト教も根をおろさない。
たとえ信者となっても、デウスと大日を混同して、
日本人はキリスト教の神を屈服させ変化させ、別のものをつくり始めるという。
やはり、砂漠生まれの排他的な一神教というのは、なじまないのか。
日本人はいろいろ吸収するが、自分たちにいいように塩梅する民族なのだ。


ところで「沈黙」は、日本の信者たちが殉教していくときも、
神は、ただ黙っているだけなのか?
という司祭の問い、嘆きを書いている。

日本に来たロドリゴが布教をしようとするも
捕まって牢屋に入れられながら、
一晩中、近くで縄に吊り下げられている信者の呻き声を聞く。
奉行から、彼らを助けたいのであれば棄教しろという
決断を迫られて、ロドリゴはついに棄教する。
そのとき、日本側の立場でロドリゴ司祭を棄教させたのは、
20年前に日本に来ていたイエズス会の教父フェレイラだった。
彼も、布教の途中で、同じような状況になって棄教していた。

フェレイラはロドリゴに向かって、棄教することが愛だという。
信者が目の前で苦しんでいる状態だったら、
キリスト自身もキリスト教を棄てるだろうと言う。
ロドリゴはそう言われて、踏絵を踏む。
キリスト教を棄てることで人を救う。
キリスト信者であるよりも、本当の「愛」をもつ人になったといえる。
とても感動的な話だった。

「沈黙」ではラスト、司祭は神と会話しているが、
神は、いつもどこからか見守っていて
我々の問いには答えてくれないものではないかと思った。
祈り、問い続けるしかない。

赤い橋/浅川マキ
http://www.youtube.com/watch?v=au7bytVy3h4&feature=related

沈黙.jpg

posted by ボイシー日記 at 12:37| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月22日

BRAVIA 32インチ。

ついに、液晶テレビを買ってしまいました!
iMacを買ったばかりで、どうしようかと迷っていましたが
いろいろ見ているうちに、え〜い!この際だと、
SONY BRAVIA 32インチF5シリーズを
またまた価格.comで探して購入。

リモコンは、テレビに向けてボタンを押さなくてもいいのに
まだアナログ生活が抜けていないオイラは、
ついつい反射的に向けてしまうのが悲しいです。。
これで我が家も、デジタル化へ一歩前進です♪

さめた肌/矢沢永吉
http://www.youtube.com/watch?v=7DubIfElzjE&feature=related

ブラビア.jpg

posted by ボイシー日記 at 14:32| Comment(2) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月18日

若尾文子の「氷点」。

映画、「氷点」観ました。笑点じゃないです。
原作は三浦綾子の1964年のデビュー作で、
大ベストセラーになった国民的作品。
タイトルだけは知っていたが、はじめて内容を知りました。
映画化されたのは1966年で、若尾文子の本領発揮といった作品。

物語は、旭川で開業医をしている夫・辻口とその妻・夏枝の娘が
誘拐されて殺されるところから始まる。
事件のあったとき夫は留守で、妻は同僚の眼科医と浮気をしていた。
夫は、浮気中の妻が娘をみていなかったことで殺されたと思い
静かに復讐を企て、殺人者の娘・陽子を養子として妻に育てさせる。
(この夫の神経も異常や!)

何年かして、妻は夫の部屋を掃除をしているときに、
夫の書き残したメモから陽子の出自を知ることとなり、
錯乱するも、その後はしたたかになって、
陽子に嫌がらせしたり、どこか距離をおいて育てていく。。。

そしてある日、母は年頃になった陽子と交際中の彼氏に向かって、
殺人者の子供であることを告げる。
陽子はそれを聞いて「氷点」状況になってしまう。。。

「氷点」とは、自分がギリギリの極限状況にまで
追い込まれたとき、心が凍り付いてしまうこと。
完全に打ちのめされて「凍りついた・・・」という心の状況を指している。

娘は、殺人者の子供として生まれたという
自分がどうあがいても避けられない運命であることと
キリスト教でいうところの「原罪」意識を強く感じてしまう。
出自については、殺人者の娘ではないとわかるが、
真実は、それはそれでエッというもので、
どっちにころんでも、ダメ押しみたいな出自が、なんともやるせない。

DVDパッケージには、キリスト教の「汝の敵を愛せ」とか
「原罪」を主題にした映画とか書かれているが、
オイラとしては、もっと日本的な、親と娘の愛憎話というか
殺人者の娘でも頑張れよ!的な感覚によって
受け入れられたのではないかと思った。
キリスト教に強い影響を受けた原作者の
意図しない部分で、共感を得たのではないか。

それは、たしか芥川龍之介の短編にも、
日本でキリスト教を布教させていく宣教師が
布教の悩みを打ち明けるという話があり、
そこでも、日本では何でも来るものは吸収してしまうが、
別のカタチになって定着する文化がある、みたいなことが
書かかれていたが、それとどこかつながるなぁと感じてしまった。

しかし若尾文子の恐ろしいほどの目ヂカラと、凄みのある演技、強い存在感!
とくに長男が「妹はもらい子なの?」と聞いて振り返るところとか
陽子に向かって出自を語るシーンは戦慄を覚え、
こちらの目も見開いてしまいました。
若尾文子つながりで観た「氷点」だったが、素晴らしい映画でした。
原作も読んでみたいと思います。

旅路/風車
http://www.youtube.com/watch?v=742rbMddwwc

氷点.jpg

posted by ボイシー日記 at 12:43| Comment(0) | 音楽・映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月15日

新マック。

といっても、新しいマックに食べに行ったのではありません。
使っているiMACの画面液晶に
ちょっと前、ドット抜けが1本発生して
そろそろ買い替えようか?と思っていたら事態は急転!

先日立ち上げたら、幅7〜8cmにわたって
大きなシマシマが出ていました!
これはもうアカンと思い、
価格.comで、最低価格99,900円を提示していた
PCボンバーとかいう爆発しそうな店で購入しました。
またまた薄型TVを買うのが先になりそうです。。。

卒業/沢田聖子
http://www.youtube.com/watch?v=qfF1wtm_DTQ&feature=related


mac画面.jpg

posted by ボイシー日記 at 16:51| Comment(0) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月12日

永山則夫とサード。

きのうETVで「永山則夫特集」を放映していて、ついつい見てしまった。
そういえば、中上健次のエッセーに
「犯罪者永山則夫からの報告」というのがあり、改めて読んでみた。

永山則夫の家族は、青森の板柳から網走に一家揃って行き、
そこで父親の博打などによる散財から家族は離散し、
母は網走から永山則夫をホームに置き去りにして、青森へ帰ってしまう。
そのときの悲しさ、母親への愛などについて語っていた。
また永山則夫は、長距離ランナーとして学校で優秀な成績を残していたらしい。

永山則夫は、青森を離れて東京に集団就職で出てきたが職場になじめず、
自殺未遂、海外への密航などを企てるも失敗。その後も転々と職を変える。
そして連続ピストル射殺事件は、東京、京都、北海道、
名古屋で起こり、東京で逮捕される。
事件を起こしているさなか、故郷へ帰ることをせず、
故郷を通り越して北海道へも渡る。
中上健次は、それは、あたかも故郷を中心として、
円周運動をしているようだと書いている。

その文を読んで、東陽一監督の映画「サード」を思い出してしまった。
サード(永島敏行)は、高校生男女4人で売春を行うなかで
客となったヤクザを殺し、一人少年院に入ってしまう。
少年院では、サードが野球グランドをベースランニングするシーンがあり
ホームへ戻ってみると、ホームベースがない。
サードは、再び1塁ベースへ向かって走り出す。
しかし何度ホームに戻って来ても、ホームベースがない。
何度まわっても、追われるように、また走り出すシーンが印象的だった。

長距離ランナー選手であった永山則夫とサード。
どちらも、目標が見えない焦りや喪失感がつきまとう。
どこへ向かって走っていけばいいのか、
どこに自分の居場所を見つければいいのかわからない。
集団就職後、仕事で挫折をして殺人を犯し
故郷へ帰ることができずに、犯罪を繰り返していった
永山則夫とサードが、オーバーラップしてしまった。

たしか友部正人は、この歌を
永山則夫に捧げると言って歌っていたことがあった。
誰も僕の絵を描けないだろう/友部正人
http://www.youtube.com/watch?v=O3ttbdSWOt4&feature=related


サード.jpg

posted by ボイシー日記 at 16:28| Comment(2) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月05日

我が家の家電事情。

昔のビデオをみようとして、
ビデオデッキにVHSビデオテープを入れたら
(いまだに使ってます!)
引っ掛かって出てこなくなりました。
もう15年くらい前に買ったデッキだから当然か!?

ソニーに電話して修理を頼んだところ、
電気屋さんがきて、本体ケースを取り外し、
イジェクトボタンを押したところで、あっさりと直りました。
修理費6,000円くらい覚悟してたのに
本体ケースを外しただけなので
只でいいですよと言われ、ラッキー!
次回、ブルーレイ&液晶TVを買うときもソニーさんの買いますよ!

ところで、地デジになるまであと2年を切ったけど
みなさん、まだ準備してないところが多くて、
どうなるか不安だと、その人は言っていた。

量販店ばかり増えて、街の電気屋さんが激減してしまい
地デジに切り替わったとたん、
アンテナ工事とか、間に合わなくなるんじゃないの?と心配していた。

さらに、地デジ切り替え直前には量販店が強気になって、
あまり安いTVとかは仕入れしなくなって
困る人も増えるんじゃぁ〜ねぇの、なんてことも言っていた。
早めに好きなタイプの在庫があるうちに買い替えたほうがよさそうだな。。
なんて、もうみんなリッチな家庭では地デジになってるんだろうな。。。

暮れなずむ街/アトリエ
http://www.youtube.com/watch?v=jWCgiyPJ2ZE


posted by ボイシー日記 at 15:19| Comment(0) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする